ビジネス、行政、非営利団体などがセクターを越えて複雑な社会課題の解決に向けて長期視点で取り組む共創プラットフォーム「Glass Rock 〜Social Action Community〜」の開業を機に開催してきた全5回のオープニングイベントシリーズ。Glass Rockに参画する共創パートナーの皆さんが、それぞれの分野の視点をクロスさせて社会課題について対話する最終回となる今回のテーマは「ウェルビーイング」です。
近年よく聞かれるようになった「ウェルビーイング」という言葉を聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?1946年に採択された世界保健機関(WHO)の憲章では、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と定義されており、この「すべてが満たされた良好な状態」がウェルビーイングとほぼ同義とされていると言われます。良好な状態、と言っても人によって何を良好とするかは異なりますし、かつ、短期的な個人の幸福感だけでなく長期的に周囲の環境も含めて良好な状態を指す包括的な概念とされており、分かりにくいと思う方もいるでしょう。
本イベントでは、「私」「私たち」「自然」という多角的な視点からウェルビーイングに向き合う3つの団体からスピーカーをお招きし、包括的で多元的な概念であるウェルビーイングをそれぞれの視点から語っていただくことで、参加者が新たな見方で自分との関わりを見つけます。
社会のウェルビーイング向上のためのプロジェクトを多数展開する、より良い社会のために挑戦する個人を支援するNPO法人ETIC.の小泉愛子さん。自然物や人工物、さらにそれらを包摂する自然環境や情報環境の中で持続的に、共によりよく生きるためのあり方を探求する共同研究に取り組む東京大学教授でメディアアーティストの筧康明さん。「触覚」の技術を使って人と人の間の身体と感情「わたしたちのウェルビーイング」がどのように実現されるのかを探求する研究者の渡邊淳司さん。
大阪万博で話題を集めるBetter Co-Beingパビリオンをプロデュースする宮田裕章さんの進行の下、3名のスピーカーと「みんなのウェルビーイング」を語ります。