
Glass Rock のオープニングイベント第4回「気候変動:わたしたちそれぞれのアプローチ」では、気候変動問題への取り組みを軸にしながら、社会課題解決に向けた多角的な議論が行われました。
ゲストは、大学生が、全国の高校生に「異分野融合型研究プログラム」を届けている、NPO法人IHRPの副理事長である森垣 穂香さん。国際協力機構(JICA)で20年以上、開発協力の業務に携わる吉田 徹さん。企業のサステナビリティ、脱炭素化推進をDX、マーケティングで支援する株式会社メンバーズの原 裕さんです。
モデレーター今井 章子さん(昭和女子大学グローバルビジネス学部長)の進行のもと、大学生、JICA、営利企業という異なる立場の3名の視点で、それぞれの取り組みについてお話しいただきました。
森垣さんが副理事長をつとめるIHRPは、大学生が運営するNPOです。高校生が社会課題に関心を持ちながらも、具体的に行動に移す機会が少ないという問題意識から、高校生が協力して研究を行う半年間のプログラムを提供しています。過去のプログラムには「海洋プラスチック問題」「青い、地球の、課題。」などのテーマがあり、2025年のプログラムは「見えないもの」をテーマに実施予定です。
森垣さんが指摘するのは、高校時に文理を選択し、大学でも専門分野で学んでいくと、分野外の人と関わる機会が極端に少なくなるという現状です。IHRPの運営メンバーは文理問わず、様々な分野の大学生が所属しており、プログラムでは色々な大学の先生や企業からのインプットが提供されます。それは、異なる視点から社会課題にアプローチしていく「異分野融合」が特に重要だと考えられているからです。