法人会員限定

社会変革への招待状

ー「構造」と「協働」から、社会課題解決と事業価値創出の新たな可能性を探求するー

社会課題の解決をビジネスで行うことが求められて久しい今日、未だに多くの企業は、社会課題の解決と事業機会の創出をマッチングすることが難しい現状があります。そこには大きな発想の転換が必要です。

 

気候変動や地域の衰退、機会格差といった社会・環境問題は、様々な要因が複雑に絡み合う「厄介な課題(Wicked Problem)」です。個別事業への投資や対症療法的なアプローチだけでは、根本的な解決は困難であり、結果として事業のスケールが広がることも阻んでいます。この問題意識は世界中の投資家や事業者の間でも認識されつつあり、「個別・単体での投資や事業だけでは不十分だ」という認識のもと、課題を生み出す社会の構造(システム)そのものに変革を促す「システムチェンジ」という新しいアプローチが注目され始めています。私たち社会変革推進財団(SIIF)は、この「システムチェンジ」を戦略の中核に据え、投資・協働の手段を用いた社会変革の実践に挑んでいます。

 

一方、上場会社は、サステナビリティへの対応要請が高まる中、株主や取引先への非財務情報の開示が難しい、社会課題を事業機会に繋げられない、スタートアップとの効果的な協業に至らない、といった声があります。こうした課題は、多くの企業が抱える共通の悩みではないでしょうか。個別の製品開発やCSR活動といった「点」の取り組みだけでは、根本的な解決も、新たな事業の柱となるようなイノベーション創出も困難になっています。

 

本勉強会でご紹介する「システムチェンジ」とは、社会課題を生み出している経済や社会の構造(システム)そのものに働きかけ、社会課題の根本解決と新しい事業価値の創造を同時に目指すアプローチです。これは、昨今多くの企業が直面する課題に対し、新しい可能性を提示し、単なる知識ではなく、法人会員の皆様に導入・実践可能な、現実的かつ可能性を秘めた方法論を提供するものです。

 

【プログラム内容】
2日間のプログラムを通じて、SIIFの実際の投資・協働事例や注目している企業のモデルケースを題材としながら、「地域課題」をテーマに、システムチェンジという新しいアプローチの意義を体感していただきます。

 

<Day1:インプット編>
社会課題解決型ビジネスへの投資が加速する一方で、なぜ多くの社会課題が根本的に解決されないのでしょうか? 上場企業がシステムチェンジの視点を経営・組織・事業に取り込む価値はどこにあるのでしょうか? といった問いから始め、国内外の潮流やSIIFの投資・協働の実践事例を紹介します。そして、課題の根源を探り、、物事の「構造」からアプローチする「システムチェンジ」の特徴的な視点を学びます。

 

<Day2:アウトプット&対話編>
SIIFの投資先「はたらクリエイト」や、SIIFがいま注目しているユニークな企業3社の事例を題材に、Day1の内容を深掘りし、システムチェンジを取り入れた協働やビジネスの可能性を議論するワークショップを行います。参加者の皆さまが自分事として、複雑な課題への向き合い方と事業機会創出への兆しを体感していただくサポートをさせて頂きます。

 

プログラムの最後には、システムチェンジの今後の展望や可能性についてご紹介します。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

Information
日時

DAY1
2025年11月18日(火) 15:00~17:00
DAY2
2025年11月20日(木) 15:00~17:00

※Day1の内容をDay2で深掘りするため、セットでの参加を推奨します。一方のみの参加の場合、学びの効果が薄れる可能性があることをご了承ください。
なお両日参加の難しい場合はメッセージにてGlass Rock事務局宛にご連絡いただきますと幸いです。

場所
Glass Rock Partners Lounge
東京都港区虎ノ門1丁目22−1 グラスロック 4階
対象
法人会員、法人会員ゲスト

当日のスケジュール(予定)※変更の可能性があります

【DAY1:インプット編】
いま注目のアプローチ「システムチェンジ」の潮流と可能性
・15:00-15:10 開会挨拶
・15:10-15:20 チェックイン
・15:20-16:20
 講義①「なぜ今、“システムチェンジ”が注目され始めているのか?」
 講義②「SIIF投資事例に学ぶ、システムチェンジの実践アプローチ」 
・16:20-16:35 講師と参加者による質疑応答
・16:35-16:50 参加者同士での対話
・16:50-17:00 チェックアウト

 

 【DAY2:アウトプット&対話編】
社会変革への“次の一歩”を共創する
・15:00-15:10 開会挨拶
・15:10-15:30 チェックイン
・15:30-16:10 ワークショップ①「事例から考えるコレクティブインパクトの実践」
・16:10-16:45 ワークショップ②「システムチェンジを意識したビジネスのあり方」
・16:45-16:55 講師と参加者による質疑応答
・16:55-17:00 チェックアウト

スピーカー

佐々木 喬史(SIIF インパクト・エコノミー・ラボ インパクト・カタリスト)

2019年1月から当組織に参画し、業務プロセス改善・ミドルオフィスに携わった後、現在はインパクト・エコノミー・ラボにてシステムチェンジおよびインパクト・エコノミーに関する調査研究や普及啓発を担当。当組織への参画前は、国内リテール銀行および地域金融機関にて10年以上にわたって、デットファイナンスを中心に営業企画・商品企画・販売促進・営業・与信・債権管理・システム管理などを総合的に担当。その他、ソーシャルビジネスの先駆けであるグラミン銀行の日本版の事業立ち上げに参画し、事務局長を経験。グロービス経営大学院MBA修了。社会課題の関心領域は機会格差と平和。

ファシリテーター

古市 奏文(SIIF 事業部インパクト・カタリスト)

大学卒業後、大手メーカーで製品開発に携わった後、外資系コンサルティング会社にて戦略コンサルティング・M&Aアドバイザリーの経験を積みました。その後、IT企業のコーポレートベンチャーキャピタルや独立系のベンチャーキャピタルにてベンチャー投資に従事し、2018年に当財団に参画。ソーシャル領域のキャピタリストとして活動。はたらくFUND(日本インパクト投資2号ファンド)の立ち上げや、シードアクセラレータープログラムのプロジェクトリーダーを務めました。22年より、インパクト・カタリストとして国内外の先行事例創出・研究などをリードしています。